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私の講義スタイル

岡山医療技術専門学校で、精神医学の講義をしています。
もう10年になりました。
理学療法士の卵さん、作業療法士の卵さんに教えています。

彼ら・彼女らは、精神医学の知識が最初はまったくありません。
そこで私は、単に知識を詰め込むだけの授業をするのはやめて、
むしろ精神医学に興味をもってもらえるように、あの手この手で
工夫をこらしています。

興味を持ってくれさえすれば、あとは学生が自分自身で
どんどん勉強してくれるのではないかと考えているからです。

逆に、「精神医学は難しい、とっつきにくい、
授業がつまらなかった」という印象をもたれると、
その後精神医学嫌いの医療人になってしまうのではないかと
危惧しているのです。

精神医学に積極的な興味をもつ学生が増えてくれたら、
社会人デビューした後に、患者さん方に一味違った接し方、
仕事ができるのではないか。
立派に社会貢献してくれるのではないか。
それを期待して、講義を続けています。

講義スタイルは、スライド、板書、資料配布、教科書、臨床経験、
下らないジョーク、自分自身の青春時代、失敗談など、
変化を持たせて飽きがこないように何でも話します。

私の講義の特徴は、その他に

・グループワークを行う
・必ず途中休憩を入れる
・休憩終了を知らせる麗しい(?)ベルを鳴らす
・みんなで体操する
・講義のルールを最初に明示する

学生の反応はそれぞれですが、
これまで評価が良かったのは、
グループワーク、休憩、臨床経験談です。

グループワークでは、学生に判断に迷うような課題を与えて
小グループで議論させます。
その後、グループの代表者に発表を募ります。

同じ問題でも色々なものの見方があることを知ること、
コミュニケーションの練習になること、
最後に私が出すコメントが面白いようです。

また、講義は90分あるのですが、ずっと集中し続けることは
難しいと思いまして、あえて途中に10分弱の休憩を取ります。

これで、学生の頭がシャキッとしますから、授業が80分程度に
短縮してしまっても、十分に元が取れていることになろうかと
思われます。

さらに、休憩の始めに授業名物となっている体操をします。
私が学生の前に立って模範演技をします。
明るく、元気よく体操します。

私の得意技は、ドーパミンが出るジャンプです。
今年は年男(フォーティー・エイト)ですが、
やけのやんぱちでジャンプします。

学生の反応は様々です。
ノリのいい学生、中間層、ハニカミ屋さん、ボー然としている者。
学生の反応には構わず、飛び上がっています。
なかなか、気持ちいいものです。

これも、学生の覚醒度を上げて授業に集中させるためです。
そして、世の中で貢献できる人物にしてゆくためです。
お分かりですね?

しかし、回を重ねると段々とマンネリ化してくるのは避けられません。
そこで、H23年度の授業では、初の試みとして
私の両脇に1名ずつブラザーを従えて、3人体制で体操してみました。

これに味を占めまして、
最後は両脇に2名ずつ学生を従え、計5名で体操しました。

前に担ぎ出された学生は照れているのですが、
中には「自分も前で一緒に体操したかった」という学生もいました。

毎年、期末テストで授業に対するアンケートを行いまして、
学生の意見を参考にして良いところは伸ばし、改善できるところは改善を心がけ、
年々少しずつでも授業が充実してきたのではないか、な?と。うん?
歴代の学生に感謝したいと思います。

ルール作り、授業運営に関しては、当院の職員にもいろいろ
知恵を出してもらって、ここまで来れました。
有難いことです。

学校の先生方、
ギリギリになってもいつも気持ちよく動いてくださる事務の方々、
皆様のお蔭だと心より感謝しております。

最後に、この授業をするようにお声がけをした下さった
山陽病院の中島良彦院長先生に厚く感謝御礼申し上げます。
by shin710Y | 2012-03-14 23:19 | 日記
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