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不安を乗り越える術(すべ)は「ピカルの定理」に学べ!

「ピカルの定理」、面白いですね。
バラエティ番組の中では、好きな番組です。

その中に、
「カメレオン~バレずに潜入の定理~」という
コーナーがありますね。
時々、見ています。
ご存じない方のために、簡単にご紹介しておきます。

芸人が、色々な場所(例:引越しサービス現場、ホストクラブ、
サッカーの試合など)にドサクサ紛れで潜入するという
チャレンジを競い合うコーナーです。

どれだけの時間その場所にバレずに滞在し続け、
さもあたかも元々のメンバーであるかのごとく振舞えるかを
チャレンジします。

挑戦者の行動の難易度によって、報酬がどんどん上がってゆきます。
その際、あらかじめどんな行動を取るかの難易度の一覧表が
画面に示されます。
難しい、大胆不敵な行動であればあるほど、報酬が上がります。

潜入したチャレンジャーはもちろんのこと、
それを見守る番組レギュラーやゲスト、
そして視聴者みんな、
ハラハラ・ドキドキしながら、
どこまでやれるのかを、楽しみます。

実は、昨日の晩も、見ちゃいましてね。
サッカーの試合に潜入するのは、凄かったですよ。
すごく面白かったです。

ご存知のない方は、是非一度番組を見て下さい。

さて、治療法の一つに「行動療法」というものがあります。
これは、避けておきたい行動に挑んで克服してゆく治療法です。

例えば、不安障害のため一人で外出するのが怖い場合、段階的に
難易度を上げて徐々に慣らしてゆきます。

外出行動を、難易度0%の行動から、難易度100%の行動へと
細かく分類し、不安階層表と呼ばれるものを作成します。

そして、例えば不安度30%の行動をクリアーできたら、
次に不安度35%とか40%の行動に挑んで行きます。

特定の目的を持ち、計画的に行われれば、
「エクスポージャー」と呼ばれます。
エクスポージャーとは、何か回避したいものに自分をさらす、
暴露するということです。

そうして、不安であっても、やり遂げることが出来た、
という体験を積んでゆきます。
実際に自分が体験すれば、それが何よりの自信となり、
不安があっても何とかなることを理解できるようになります。

普通は、不安な感情は調子の悪さを意味しており、
不安を減らすことが治療の目標だと思われがちです。
しかし、それだけが目標となると、いつまでたっても
自分を変えることが出来ません。
自分が変わることは、最終的にその人の行動が変わることです。

何かを避けておけば、当面その件についての不安は減りますが、
逆に、自分はこの件については出来ることがないという認識が強まり、
結局苦手意識を強めてしまいます。
そのため、所期の目的を達成できなくなってしまいます。

目的を達成するためには、
行動を起こす以外に方法はありません。
いくら頭の中で念じたところで、
行動を起こさなければ何も起きません。

極端な場合、リンゴを食べたいなと思っていて、
目の前にリンゴが置いてあったとしても、
そのリンゴに手を伸ばして食べるという行動を起こさなければ、
リンゴを食べるという目標は成就しません。

行動だけが、目標を成就します。
そういったわけで、人生自体がいわば一種の行動療法とも言えるでしょう。

さて、次の行動にチャレンジしてみようと思ったけれど、
足がすくんでしまいそうな時。

「カメレオン」のコーナーを見て、元気を出してみましょうか。

お笑い番組と一緒にして、お叱りを受けるような気も
しましたが、例えとしては結構わかりやすいのではないかと
思いまして、あえて書いてみました。

一つ上の難易度のチャレンジを達成できた時の報酬は、
ゼロ円かもしれませんが、千里の道も一歩からです。
小さくとも大きな一歩だと、言えると思います。

御健闘を祈ります。
by shin710Y | 2012-04-12 21:11 | こころの健康
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