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成長の秘訣

「ああ、またやっちゃった・・・」
「自分は、何でいつもこうなんだろう・・・」

同じ失敗を繰り返す。
自分が不甲斐ないですよね。
私も、定期・不定期に失敗を繰り返しております。
ハアー。

あるいは、自分の成長が全く実感出来ないとき。
ほとほと、自分がイヤになりますよね。

まあ、しゃあネー。
ハイハイ、わかっとりやす。いちいち言われんでも。
やりゃー、いいんでしょ。やりゃー。
どっこらショっと。エッチラホイと。


ボヤキはこの程度にして、最近「加速学習」という分野があることを知りました。
今回はこの知識を拝借したいと思います。

加速学習の教えるところによれば、ある領域での成長を
加速させるためには、実際にその領域ですでに抜群の
結果を出している人のことをマネることが大切です。

これを、「モデリング」といいます。

自分が選んだ分野のトップの人から直接薫陶を受けるのが
ベストということになります。

そこで、まずは今の自分に手の届く範囲で、上級者の門を叩くのは
如何でしょうか。

しかし、そうはいっても人それぞれ色々と事情がありますし、
なかなか勇気を要する話ではあります。

自分にはあまり縁のない話かと思われる方も、いらっしゃるかも知れません。


こんな状態でいつまでもグズグズしていたくない。
一刻も早く、前に進みたい。
でも、自分がうまく前に進めるとは、どうしてもイメージ出来ない。
フラストレーションは、たまる一方だ・・・。


ちょっと、お待ちを。

確かに、既に抜群の結果を出している、卓越した人に教えを請うことは
難しいかもしれません。
でも、まだこれといった結果は出していないけれど、現在進行形で
グングン上昇気流に乗っている人に会う事は十分可能です。


え?それって誰?

その人はまだ黒帯(=既に抜群の結果を出した人)ではありません。
白帯すら付けていないですよ。
でも、上達のスピード感だけは、やたらめった速いです。


赤ん坊や、乳幼児のことですよ。


彼らは、好奇心と探究心のかたまりで、何でも面白がっています。

おぼつかない足取りであんよを始めると、フラついてこけます。
こけた場所が固くて痛ければ、ギャーギャー泣くでしょう。
でも、また歩こうとしますね。

芝生の上でこけたのなら、むしろ転倒したことを面白がっているのでは
ないでしょうか。

それに、芝生の匂いや触感って、気持ちがいいんだな。
このまま、ちょっとハイハイしてみようか。
臨機応変です。
昆虫も、見つけちゃった。
新しい発見です。

再び立ち上がって歩く時、もっと賢くバランスを取ることを
学習していきます。

彼らは、大変粘り強い。何度でも、チャレンジします。
先のことなど、考えていません。過去の失敗にもこだわっていません。
今を楽しんでいます。
個人差のことも、気にしていません。
自分のペースで進んでいきます。
結果、その子にとっての最速で歩行をマスターします。

これでお分かりのように、子供は本来学習の天才なのです。
脳組織の爆発的成長によるところも大きいのでしょうが、物事に対して
無邪気に楽しみながらトライするので、進歩が速いのです。

今この文章を読んで下さっているあなたは、もともと学習の天才だったのですよ。
生まれつき。

成長の秘訣は、童心に返ることです。
あなたは、本来のあなたを取り戻せばいいのです。


大人になったあなたは、義務や責任もあるでしょうから、
子どものようには許されないこともあるでしょう。
経験を積み視野が広がったので、物事には慎重に対処する必要が
あることも御存知です。

でも、「上手くやらなくてはいけない」と、大人の部分だけが強調されると
プレッシャーがどんどん強くなってしまいます。

サッカーのペナルティー・キック。
ゴール真正面の止まったボールを、誰のタックルも受けずに蹴りこむだけの
ことです。
これ以上はない、絶好のチャンス。
でも、名選手がはずしてしまいます。


大人の部分と、子どもの部分を統合する。
適度な緊張と、リラックスのバランス。
単なる子供返りではマズイでしょうが、せっかく持っていた遊び心という宝物を
捨て去ってしまっては、もったいないです。

ローリング・ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズは、こう言いました。
「大変なことも、好きになってしまえば、大変ではなくなる」

世の中、一見非常に怖そうに見えて、実は案外と心配しなくても
よいことが一杯あるんですよ。


結論: 「童心に返れば、成熟するのだ。」

本日の禅問答に最後までお付き合いいただき、有難うございました。
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by shin710Y | 2009-05-30 21:06 | こころの健康

おめでとう!

当院通院中の方が、先日難関の試験を突破して晴れて
かっこいい資格を取得されました。

ホントによく頑張られました。 えらい!!

「自分みたいに調子が悪かった人間でも、こんな風に元気になれた」
「誰かのお役に立てたら嬉しいから、ブログに掲載して下さい」と
有難いお申し出をくださりました。

そこで、お礼を兼ねて本日はその方の病歴をご紹介します。


発病は、8年前。
私が最初にお目にかかったのは、7年前。
まだ、私が開業する前の話です。

とある待合室の長イスに、これ以上ないくらいしんどそうな表情をして、
その方は横たわっていました。

診察した私は、7年後も主治医をしているだろうとは
想像していませんでした。

何度も深いうつに落ちてゆきました。

良くなって、安心していた時もありました。
でも、何度も急に崩れてしまいました。

薬も一杯飲みました。大半の薬は試しました。

何度も、診断書が発行されました。何度も、諦めそうになりました。
自暴自棄の時もありました。メチャクチャな時もありましたネ。

職場は退職せざるを得なくなりました。
自己嫌悪は、ひどかったです。

吹っ切れたかな、と思っていても、ゆり戻しが来ました。
やっぱり、自分は絶対治らないと思ったことも、あろうかと思います。

誰にも自分の気持ちはわかってもらえないと思ったことも、ありました。

後ろ向きなことも、随分とやっちゃいました。


それが、去年頃から、でしょうか。
段々と、自分の人生の流れの中で病気を捉えることが出来るようになりました。

封印していた感情。

とうとう、封を切った時も、自分の行動をとても後悔してましたネ。

でも、未処理だった感情が、少しずつ消化されていきました。
表情は、自然になってきました。

うつと付き合って8年。

家族の大切さが、今はよく分かる。
頭で考えるだけでなく、心でそれを感じ取ることが出来る。

自分の夢が、出来た。
目標をもって、チャレンジしてみた。

まさか試験にパスするなんて。
でも、現実なんだ。

私は、医師になってお陰さまで19年たちましたが、転勤も多かったので
自分の経歴上では最も長くお付き合いさせていただいている方のお一人です。

何度もハラハラしましたが、それだけにとりわけ大きな学びがあります。

よく、私をクビにしなかったなあ。 えらい!

これまでで、今が一番良い状態です。肩の力が、大分抜けました。
表情や雰囲気も、何かこう、うるおいが出てきたといいいますか。

これからも少しずつ、出来ることから無理をせずやってゆこうね。

本当に有難う!
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by shin710Y | 2009-05-25 20:56 | 診察風景

あと10cm

この度のゴールデンウィーク中のこと。

あるホテルの和式部屋がタコ部屋状態となっており、そこに一癖ある
怪しい面々が集結していました。
私は、夜陰に乗じてその部屋に紛れ込んでいました。
酒とタバコのにおいが充満した、超不健康な部屋でした。
医者が一杯いたんですけどねえ。

その部屋の一角では、酔った面々が人生談義で盛り上がっていました。
その場で、日頃色々な方々を指導する立場の方が、「なるほど!」とうなりたくなる
お話しを披露していました。


「私のメッセージは、いつも一緒なんです。


物事に感謝する。

そして、自分の問題は問題として受け入れて、
詫びるべき時は詫びる。



この話しをすると、『またですか』と言われちゃうんですね。

人間ってどうしても、往生際が悪くて、
何とか取り繕おうとしてあがきます。

物事を素直に認めると、底の見えない深い闇に
落ちてゆくような気がして、上に這い上がろうとする。

でも、そこで、潔く認めればいいんです。

実は、あと10cmで底に足がつくところまで
来ているんですよ。

それが分からないから、落ちないように落ちないように
踏ん張ろうとしてしまう。

思い切って、負けを認めればいいんです。

そうしたら、足が底につく。

つまり、地に足が着く。

今の自分は、一度捨ててしまうんです。

エゴを捨てるんです。

そうしたら、新しい自分になれます。

そこから、新しいスタートが始まるんですよ。」


私、こういう話が好きなんですね。
自分にも、思い当たるところがありまして。

有り難く拝聴していたのですが、
眠気の限界に達していたため、隣の部屋に
移動して寝ることにしました。

余談ながら、その後は同室者5人中の3人による
イビキ交響曲が私を力強く包み込んでくれました。
歯軋りの音も効果的に混ざって、忘れ得ぬ一夜となったのでした。

読まれた方も、お疲れ様でした。
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by shin710Y | 2009-05-15 20:33 | こころの健康

男心

これは、演歌のタイトルではありません。
今日のブログは、男心をつかむための、ある単純な方法をご紹介
したいと思います。
女性向けの内容になるかと思いますが、思い切り男性びいきになっています。

男性の脳と、女性の脳が違うんだと、専門家の先生方が色々と我々を
啓発してくださっています。

私は全面的に賛成はしませんが、やはり男女の違いはあると思われます。

よく、「男性は問題解決を好み、女性は共感を好む」と言われます。

例えば、女性が男性に、「今日はこんなことがあったんだ・・・」と話を始めます。
男性は、しばらく女性の話に耳を傾けますが、女性の論点がつかみきれません。
女性の話にタイトルがないと、何の話が始まったのか分からないし、しかも
話題がいくつあるのかも分からない。

そのうち男性はしびれを切らしてきて、女性が困っている事柄に対して
「ああ、そうだったんだ。それは大変だったね」という具合に共感しておけば
よいものを、「これはこうすればいいのに」などと解決策を提示する。

女性はただ、自分が大変だったことを伝えたい、その気持ちを分かってもらいたかった
だけなのですが、そこのところが男性には非常に理解しがたい。
「そんなに大変なのなら、こうすればいいじゃないか。」
「そんなにイヤなら、やめればいいじゃないか」
と、どうしても解決策を提示したくなる。

そこで、男女の話は噛みあわなくなり、お互いの関係が緊張する。

まあ、実際によくある話です。

ただ、私の観察によれば、男性が女性に対して、自分の気持ちを分かってもらいたい時も
あります。
その時、女性が「そうなんだ。You も大変ね」と、ただ共感しておけばよいものを、
「アンタこういう風にしておけば良かったのに」とやり返していることは実際にあるのでは
ないでしょうか。

さらには、女性同士の会話を聞いていても、やはり聞き役の女性が話し手の女性に対して
「それで、どうしたいの?こういう風にすれば、いいんじゃないの?」と切り出している場面を
見ることがあります。

したがって、人が自分の話し相手に対して、ただ共感を求めていたとしても、
相手にその心得がない場合には「解決策=アドバイス」を頂戴することになる
可能性が高いように思います。

というわけで、必ずしも男性脳と女性脳とにクリアカットに分類できないような
気が私はするのです。
今、この文章を書きながら思いついたのですが、男女の特殊性以前に、
人間に共通の心理があるということですかね。


とはいうものの、男性の心をつかむ効果的な方法って、ないものかしら。


一つ、試してみて下さい。
それは、アホみたいに簡単です。

要は、おだてるのです。


具体的に、おだてましょう。

「〇〇出来たのは、あなたのおかげ」


男性のおかげにする、というところがミソです。
慣れないうちは、無理やりにでも、男性を持ち上げて下さい。
修行僧になった気分で、チャレンジしましょう。

それだけで、あなたの目の前のお兄さん、おっちゃん、じいちゃんは
途端にグウィーンと発進してしまいます。

まあ特別に疲れ果てている時や、用心深くなっている場合を除いて、
男性は非常に単純だと思います。

女性が男性に説教しても、効果はあまりありません。

ムキになって反論するか、いじけるか。
いずれにしても、あなたのしてもらいたいことを実行に移してもらうという、
本来の目的は達成されにくくなります。
あるいは、行動はしてもらえるけど、どこかオドオドしている。
男性らしい頼もしさは消えてしまう。

何にも考えていないようで、男は実はデリケートなんですよ。


だとしたら、男性を頼もしくする秘訣は?

「頼りになるなア。素敵!」


「素敵」だって?

ええのう。

そう言ってもらえたら、一生の思い出になるかも。

女性の一言で、男性は俄然「ヨッシャー!わしに任せとけ!」と
元気満々になるかもしれませんよ。

男性が何かちょっとでも行動したり、気をつけたりしてくれたら、
褒めておけばいいのです。

何か男性に注意したり小言を言わないといけない時は、褒めて感謝したあとに
優しく言ってあげて下さい。
根気がいるかとは思いますが、多分それが一番効果的ではないかと、
今のところ私はそのように理解しております。


さて、最後になりましたが、先日当院への通院を卒業された方がこの問題に
関して一冊の本を私にご紹介して下さっていました。

「この人と結婚していいの?」石井希尚著:新潮文庫

この本でご夫婦の関係が劇的に改善し、症状がとても良くなられまして、
当院に通院する必要もなくなったわけです。
非常に光栄なことに、その方には丁重なお礼のお言葉を頂戴しまして、私どもも
本当に有り難く、また嬉しく思っております。
この場をお借りして、改めて御礼申し上げます。

私は、この本は購入だけしてまだ読めていないのですが、読者の皆様のご参考までに
ご紹介いたしました。
それでは、また次回ということで、お粗末でした。
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by shin710Y | 2009-05-11 21:01 | こころの健康

相手への接し方をよくするためには

人間関係シリーズ第3弾です。
人とのコミュニケーションを良くするには。
私も散々苦労してきましたので、これまで学んできたことを今一度まとめてみました。
今回は、一つのたとえ話から始めさせていただきます。

ある薬が、ある症状にとてもよく効く。
多くの患者さんに有効なので、一つあなたもこのお薬をどうですか。

そこで、そのAという薬を始めてみたところ、なかなか効果が出なかったとしましょう。
それは、量が不十分だから効かないのかもしれません。
十分な量まで増やしていって、十分な時間をかけて服用すれば効くことがある。
例えば抗うつ剤の治療ガイドラインでは、十分量・十分期間の服用後に効果判定を
することになっています。
即効性はないものの、時間をかけて効果が出るのを待つ。

しかし、いつまで待っても効果が出なければ、いい加減には「効果なし」と判定して
別の薬に変更してみるべきです。
Aが結局ダメなら、今度はBという薬に変えるということです。

今、薬の例を出してみましたが、何かあることを始めた時にも、効果判定は慎重に
行ったほうが良い時があります。
エクササイズにせよ、勉強にせよ、投資にせよ。

すぐに成果が出なくても、じっくり取り組めば後で花咲くことがある。
成果が出るまでの期間中に焦りを感じることもあろうかと思われますが、
結果が出るのを信じて努力を継続することが大切になります。
途中で断念しなければ、もう少しでトンネルを抜け出せるかもしれない。

しかし、いつまでたっても効果が出ないとしたら。
違うやり方に変更したほうがよいかもしれません。

例えば、ある人の行動に困っていて、何とか変わってもらいたいと思っているにも関わらず、
いつも同じ行動を繰り返されてしまう場合。
その人に、こちらからAというメッセージを送ることにした。

「こうしてください」と頼むのもひとつのメッセージ。
とくに何も言わずに我慢しておけば、相手にとってはそれがひとつのメッセージ。
相手の人は「あ、今の自分のやり方でも別に構わないんだ」と解釈するかもしれません。
したがって、そのままでは相手は変化しませんから、これはまずいということになります。
思い切ったメッセージAが功を奏して、相手の行動が変わればメデタシメデタシ。

ところが、何度Aというメッセージを送っても一向に相手の行動が変化しない場合は。
例えば、社長が社員に対して「もっと意識を高く持て」といくら言っても、
社員がグータラなままだったら。
そろそろメッセージAは「効果なし」と判定して、別のメッセージBとかCに変更した方が
いいのではないでしょうか。

新しいメッセージを創造するのです。
あなたは、創造主になるのです。
スゴイですねえ。

あるいは、その道の達人に教えを請うてみては如何でしょう。
ひとまず自分の考えをまとめておいて、効率よく相手に伝えられるように
少しずつ準備しておきましょう。
その作業をするだけでも、ひとりでに答えが出てしまうかもしれません。

連休中にでも、いろいろと工夫してみては如何でしょうか。
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by shin710Y | 2009-05-02 19:04 | こころの健康