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深いです。

今朝は、ヒマだったんです。

パラパラ、と患者さんが来られます。

次の患者さんをお待たせする心配も、ほとんどなし。

いつもなら診療時間外に書く診断書や紹介状も、
ちょっとずつ書けました。

患者さんがお見えになったら、ゆっくりと
お話しをお聞きしました。

今朝の患者さんのお話は、
深い話しが多かったです。

普段から、深い話しは多いのだと思います。
忙しくしている時は、私がそのことにあまり
気づけていないのかもしれません。

再発見がありました。

相手に対して申し訳なかったり、有難いと思っていることを、
素直に言葉に出してみることの、大切さ。

人様から見ると、何でそんなことをするの?
と思われるようなことでも、
自分にとって本当に大切なことであれば
思い切って実行する価値がある。

失ってみて、初めて自分が何を得ていたのか
見えるものがある。

親としてではなく、年上の人間として
我が子を見ていた自分に気づいたとき、
自分も子離れが出来たんだなと
わかりました、というお話し。

その他、いろいろ。

それなりのお金を払ってセミナーを受講することには
価値があることを体験していますが、
そういうところへ必ずしも出向かなくても、

今自分の目の前にいらっしゃる方、今起こっている事柄にも
素晴らしい価値があるんだな、と
しみじみ思いました。

実際の生の姿で、まざまざとありのままの
生き様を見せてくださることに、
感謝の気持ちが湧いてきてくれました。

本当に、有難うございました。
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by shin710Y | 2010-02-26 19:52 | 診察風景

ある患者さんの意識の変遷

「病気が治った」というのは、分かるものなんでしょうか?

このようなご質問をよくお受けします。

私は、このような質問をされることに対して
少し不思議に思っていましたが、
病気の真っ最中の患者さんには
治るということがイメージ出来ないようです。

それは、そうですね。

病気が「治った状態」を実感としてイメージ出来るくらいなら、
その時点ですでに本当に良くなっています。

では、病気が治ったことは、どのようにして
分かるでしょうか。

病気が治ったということは、
治った時に実感としてよく分かります。

ああ、自分は本当に良くなったな、と。

医師の方から、治っていますよとデータを
見せたりして説明しなくても、自分自身で分かります。

ご参考までに、ある患者さんの病気に対する
認識の変化を、順を追ってご紹介します。

1. 何か調子が悪いのは自覚しているが
   病気だとは認識していない
     ↓
2. 病気だと知らされたが、自分ではよく分からない
     ↓
3. 病気だと段々分かったが、どうしてこんなに苦しい病気に
   なってしまったんだろうと思う
     ↓
4. この病気と付き合って行けばよい、と思うようになった
     ↓
5. 少し良くなったものの、悪い波が来て、
  「やっぱり治るわけがない」と思う
     ↓
6. 何度か波を乗り越えて、「治るだろう」と
   思えるようになってきた
     ↓
7. 過去に何度か良くなった時と比べて、
   今回は本当に良いと思える

本当に良くなったと思える理由としては、

・体調の小さな変化に気づきやすくなった
(注:気づき過ぎて、神経質になってしまう病気もあります)

・調子が良くても、ノリノリではなく落ち着いている

・よく眠れて、睡眠薬がいらなくなってきた

・感謝の気持ちが出てきた

・自分のヒストリーが体系的に見えてきた

などです。

陳腐かもしれませんが、諦めずに一つ一つ
一緒に進んでゆきましょう。
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by shin710Y | 2010-02-19 20:00 | 診察風景

真夜中の決断

つい先日の2月初旬、私は当直をしていました。
真っ暗な寒い夜道を車で走り、病院に向かいました。

当直先では、急にお年寄りの容態が悪化したものの、
対応は一段落。
夜も更けて、そろそろ風呂にでも入ってみるかと思い、
当直室横の浴室に行きました。

シャワーの栓をひねって、いつものように
お湯が出ることを待ちました。
ところが、待っても待ってもお湯は出ず、
いつまでもたっても冷たい水のまま。
私は、段々とイライラしてきました。

お湯が出ることを期待していた蛇口からは、
ついに一滴のお湯も出ないことが判明。
「どうなっとるんじゃ、コリャ・・・」

まあ、一晩くらい風呂に入らなくても、いいか。
しゃあない。やめとくか。
諦めようかと、思いました。

その時です。

正月明けにテレビで見た、ロシア正教の儀式の光景が
脳裏に突然浮かんできました。

ロシアの正月です。
氷点下10℃だか、それ以下だかの夜。

信者が身を清めるために、凍った川に
水着姿で飛び込んでいました。
男性も女性も必死の形相で飛び込んでいた。

それに引き換え、ここは暖かい山陽の瀬戸内地方。

冷水のシャワーを浴びるくらい、何ぼのモンじゃ。
やったるでえ・・・。

私は、まるでサッカー観戦で興奮している時のような
精神状態に突入しました。

サッカー日本代表のフォワードが、ゴール前で絶好の
シュート・チャンスに持ち込んだのを見た時のように、
完璧なハイテンションが完成です。



「ヨッッシャー!!」

頭に、ザーッと冷水をぶちかけ、
その後も力任せに体を洗い上げました。


「ウリャーッ!!!」

冷水浴のあとは、少しでも体を温めるために
全身を乾布摩擦です。
これだけ気合が入ったのは、久しぶりでした。

当直室の暖房をガンガンに入れて、
その後一寝入りしました。

当直明けの近づいた頃になって、
救急車を受け入れました。
精神科といえども、救急はあります。
常勤の先生が来られるまでの対応をした後、引継ぎをして
病院をあとにしました。

常勤の先生も、大変です。朝一番で、急患さん。
色々と他の予定があったでしょうに。
予定通り粛々と事を運ぶためには、かなりの
マンパワーが必要となるでしょう。

それに。
開業医も、なかなか頑張っているでしょ?
政治家や有識者、厚労省の皆さん、そこんとこヨロシク。

P.S. 真冬の水シャワーは、もういやです。

P.S. その2  危ないので、絶対に真似はしないで下さい。
    どうしてもしてみたいと言う方は、医師とよくご相談ください。
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by shin710Y | 2010-02-05 20:16 | 日記