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横浜の夜

症状には意味があります。

私の場合、半年~1年に1回程度、片頭痛が起きます。

ある土曜日の午後。
いつものように診察をしていると、段々と頭が痛くなってきました。
吐き気もしてきて、いつもの片頭痛さんが
お越しになったことがわかりました。

私の経験上、この片頭痛さんを忌み嫌って
無碍(むげ)に扱っていると、結果的に長時間、
のた打ち回らないといけないことになります。

逆に、丁重におもてなしをしていると、そのうちにご機嫌を
よくされて、ご自分から歩き去ってゆかれることが
わかっています。

そこで、今回も途中から気持ちを切り替えて、
片頭痛さんに「あ、よくいらっしゃいました」と
座敷に上がってもらいました。

片頭痛氏はリラックスされたようで、
痛みはますます強まってきます。

「マズイな・・・。診療終了まであと2時間、
それまで持ちこたえられるかな・・・」
私は心配になりました。

何せ、吐きそうだし、お腹も下しそうだし、
頭はガンガンするしで、はっきり言ってピンチです。
まともに座っておれないくらいのしんどさでした。

それでも、片頭痛氏に強制退去を命じずに、
心ゆくまでご一緒しました。

このようにしていると、頭痛が治ったあとは
頭が非常にスッキリするという経験を何度も
していたからです。

片頭痛が悪者なのではなく、心身のアンバランスの蓄積が原因で、
そのアンバランスを是正するために結果的に頭痛が起こるのだと
個人的には解釈しています。

片頭痛は血管性頭痛で、コメカミあたりの血管が普段より膨らんで
血液がドクドクと流れます。

心臓の拍動にあわせて血液がビュンビュンと流れるたびに、
頭がガンガンと痛む。

痛みというマイナスの表現をもってして、
溜め込んだマイナス・エネルギーが解放される。

片頭痛によって、体が健康を取り戻す。

ですから、症状が起きるのは辛いけど、
しばしお付き合いしたほうが良い。

痛みのある真っ最中には、なかなかこんな風には
考えられないのですが。

そうこうしていると、片頭痛もピークを過ぎ始めました。
「やった・・・」と思っていると、再び容赦のない痛みが
襲ってきます。

ご勘弁を願いたかったですが、対応法は変わりません。
片頭痛氏の気の向くままにしていただきます。

観念した私は、目の前の患者さんに少し弱音を吐いてみました。

「あの、すいません。実は、30分くらい前から頭痛がしてまして。」
「診察は大丈夫なんですけど、僕の様子が少しおかしいと思います。
これは、別に僕の機嫌が悪いわけじゃないので、気にしないで下さい」

医師の表情に非常に敏感な方がいらっしゃるので、念のため
このように説明する裏技を使いました。

様子を見ていると、波状的に勢いが収まってゆきました。
診察も無事にやり遂げ、「フー」と胸を撫でおろしました。
一段落です。

さて、片頭痛氏はピークの40%くらいの強さに
収まりました。

しかし、問題が実はもう一つありました。
当日の夜から横浜に一泊二日する用事があったのです。

行けるか、行けないか。
私は揺れ動いていました。

横浜まで出向くのは、正直しんどい。
でも、休むのも惜しい。
どっちにしたら、いいの。わからん。

雑用を片付けながら、しばらく葛藤していました。
そこで、腹を決めました。

仕方ない。今回は無理をせずにおこう。
関係者に電話を入れて、事情を話してお詫びを言っておきました。

これで、よかったんだ。
ウン、ウン。

心残りを引きずりながら、それでもある程度吹っ切れて、
いい子にして家路につこうとしていました。

ところが、ここにきて往生際の悪さが発揮され、
「やっぱり、行ってみてもええんとちゃうやろか」という
気分になりました。

さきほどまでは、行くのも行かないのもどちらも嫌だった。
どちらの選択肢も、嫌だった。
「どうにも、ならない」という気分。

ところが、一旦行かないことにしてしまうと、
どちらかを選ばないといけないという葛藤から開放されて、
「もう、どうでもいいや」という気分になり、
さらに「どっちでもいいか」という気分へと変わりました。

この際どちらを選んでもOKという心理に変わってしまったのです。

こうして、家路につくはずのところが、
岡山駅に向かって路面電車に乗り込んでいました。

お陰さまで、無事横浜に到着。
当日の夜は、さすがに大人しくして、サッサと寝る計画でした。

ところが、駅を出たところで、焼き鳥屋のいい匂いが
プーンとしました。
「焼き鳥がいい匂いに感じられるということは、
自分の体調はすでに大分いいのではなかろうか」

さらに、宿泊施設で客室に向かおうとしたところで、
知り合いに出くわしました。
「これから、二次会に行くので一緒に行きませんか」
とのこと。

気が弱いせいもあり、その人物に同行することにしました。

二次会場では、すでに泥酔した連中が揃っていました。
「これはちょっと、マズイことになったかもしれない」

例によって、「ま、いいか」と思いつつ、
黒ビールを頼んでみたら、これがおいしくて。
約15分後には、私も出来上がってしまったのでした。

翌日も、体調バッチリ。
皆様のおかげでございます。

今回の長い話も、そろそろ終わりです。

症状には、意味がある。

私の場合、たまに痛む程度ですから、こういう話が
出来るだけかもしれません。

もっともっと大変な方がいらっしゃるのは、承知しております。

ただ、少しずつでも、興味を覚えていただければ
嬉しく思います。

ありふれた、日常的な症状や問題からなら、
例えてみれば義務教育レベルということで、
理解をしてゆけるかもしれません。

いきなり大学院レベルの難問にチャレンジしていただくのは
大変ですし、私もまだまだそのようなレベルには到達しておりません。

この話を、時々思い出していただければ幸いです。
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by shin710Y | 2010-07-24 19:18 | こころの健康

当院の待ち時間状況

今年4月に来院された皆様の待ち時間の
平均値を出してみました。

結果:5.90 ± 10.62 分でした。

最大で、35分でした。

ちなみに、5月には40分以上お待ちいただいた
時がありました。

待ち時間の算定基準は、次の通りです。

「予約時刻から実際の診察開始までの時間」を、
待ち時間と定義しました。

その他、

・予約時刻の前に診察開始した場合は、その分を
マイナスで計算

・予約時刻より遅れて来院された場合は、来院時刻から
どれだけお待ちになったかで計算

ざっと申しますと、

「平均値で言えば約6分で、
20分以内に診察出来ることが多く、
予約時刻前にお越しいただいたときでも
すぐに診察室に入っていただけることがある」

という状況です。

予想以上に、待ち時間が短く済ませることが
出来ておりました。

これも来院された皆様方のご協力の賜物と、
深く感謝しております。
誠に有難うございます。

ただ、最大30分以上お待たせすることがありまして
心苦しく思っております。

診察が遅れる主な理由は、下記の通りです。

病気を対象とする医療場面では、
当方の予測不可能なことが起こりえます。

1)普段安定されている方の急な悪化

2)外部の医療機関から来る緊急問い合わせ

3)どうしても急を要する方の飛び込み

1)2)3)すべて、以後の診療が遅れる可能性が
あります。

さらに、

お一人お一人へのきちんとした対応を心掛けて
おりますので、どうしても単純に時間が来ましても
診察終了出来ないことがございます。

次にお待ちの方を軽く考えているわけでは
ございませんので、その点を御理解いただければ
幸いです。

なるべく予約時刻通りに診察開始出来ますよう、
今後とも努力してまいりますので、
皆様のご協力を引き続きよろしくお願い申し上げます。

P.S. 待合室に「診療に当たってのお願い」と題した
当院の運営方針をまとめた冊子を置いておりますので、
診察前などのお時間に是非ご一読ください。
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by shin710Y | 2010-07-09 20:00 | クリニックの様子

パラグアイに負ける効用(2010.7.1)

日本代表が、大健闘してくれました。

代表選手のインタビューを見ていると、
一人一人、実にしっかりとした考えを
持っていて、非常に頼もしい限りです。

選手それぞれの想いを噛み締めながらの「一体化」。

日本人の美徳が発揮されたと思います。

本音はパラグアイ戦にも勝って、スペインと勝負したかったなとか、
どうしても白昼夢してしまいますが。

4年に一度のパーティーも終わりに近づいています。

もし8強になっていたら、多くの方々がまた7月3日の
午前3時に起き出して試合観戦をされるのでしょう。

しかし、これから盛夏を迎えるのですし、連夜の夜更かしにも
限界というものがありますので、日本国民の健康管理上は
これで良かったのかもしれません。

とにかく、日本代表よ、胸を張って帰ってきてくれ!

P.S. このブログを書いた少し前の時刻に、
日本代表はもう帰国していたようです。

P.S.その2 何故か、この下の部分に勝手に広告が表示されたり
されなかったりしています。私の関知するところではありませんので、
気になさらないでください。
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by shin710Y | 2010-07-01 19:23 | 日記